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そんなことあるはずがない!?

学校から帰ってきた子どもが「今日学校で先生からこんなこと言われたの!」と訴えられた時、昔の親は「そんなこと先生が言うはずがないでしょ」と、子どもの言葉を受け入れないことが良くあったような気がしています。子どもから、親が「普通」と思っていることと違うことが「起きている」と言われたときに、「そんなことは起こるはずがない」と反応してしまっていたのですが、このごろは、「そんなことあるはずがない」と思われることが、あちらこちらで起きています。



「清く、正しく、美しい」はずの宝塚歌劇団や、若い人だけではなく親たちにも大人気と言わているジャニーズ事務所で起こったこと、文科省、法務省、財務省などで起きた閣僚の辞任、などなど「ありえない」と思っていたことがたくさん起きています。世界に目を向けると、ウクライナで起きたこと、イスラエルのガザ地区では、病院がミサイル攻撃を受け、たくさんの生まれたばかり子どもたちが死ぬ(殺される)という、21世紀では考えられないことも起きました。



もう、これからは「そんなこと、起るはずないでしょ!」という言葉は使えなくなりました。あらゆる事に対して「ひょっとすると、そんなことも起こるかも(起きているかも)しれない」と、まず考えてから判断したり、行動をしなければなりません。例えば教育のようなものは、「善意で成り立っている」と「普通」に考えてきましたが、「実は善意の中に、悪意もあった」ということがわかってきたのです。私が教育だけではなく、子どもと学校、子どもと大人(親)の関係を特に考えています。



ですから、今起きていることの中で、ジャニーズや宝塚歌劇団のことは特に気になっています。私はどちらに対しても「素晴らしいところ」と特に思っていませんでしたが、報道を見ていると、そこに進んだ多くの子どもたちは「あこがれていた」ところと聞いています。そして、親だけではなく周りの大人たちもが一生懸命、勧めていたように聞きます。大人たちは「子どものためになる」と信じていた(?)ようです。そして、子どもたちも、大人たちの期待に応えようと頑張ってきたと聞きます。



しかし、いつのころからか「あそこはひどい所だ」という話は、漏れ伝わっていたとも言われています。でも、宝塚歌劇団とジャニーズの人気は、衰えるどころかますます上がっていきました。悪い話に対して「そんなことあるはずがない」という空気が、当事者や取り巻くファンの間だけではなく、社会全体に蔓延していたのです。それが今になって、やっと真実が見えるようになったのです。子どもたちに「ガンバレ!」とか「あなたのために応援しているのよ!」「頑張ることがあなたのためになることなのよ!」などと、どれだけ多くの大人たちが言ってきたのでしょうか? 想像するだけで、私は「ぞっ」とします。「ちょっと待って、あそこは本当に安心して子どもを預けることができる所なのかしら」と、考える大人はいなかったのでしょうか? 大人の責任の大きさを感じています。