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塾長の思う親子関係

Point!
  • 必要なのはタイミング = 啐啄同時(そったくどうじ)
  • 善意(躾 = 教育)は、押し付けとセットになっている
  • お子さんの心を最も理解できるのは、専門家ではなく、ご両親です

子どもは、親の思い通りにならないものです。親の思い通りにしようとすれば、今よりももっと親子の関係(状況)が悪くなるものです。さらに、教育・躾とは強制を伴うものですから、今、この瞬間の子どもにとっては、言われることすべてが強制と感じているはずです。

親子にとって大切なのは、タイミングです。禅の言葉に、啐啄同時(そったくどうじ)という言葉があります。鳥の雛(ひな)が卵から出ようと鳴く声と母鳥が外から殻をつつくのが同時であるという意味です。卵から出ようと思うひな鳥の心と、声を聴いて応援しようと思う親鳥の心が合わないときは、何をやってもうまくいかないものです。

そんな時、親とは違う存在(ナナメの関係)が、助けになることがあります。それは、悩んでいるのは自分だけではないことを教えてくれたり、別の見方・考え方もあることをしることができます。同時に、目の前のことしか見えていなかったり、知らないうちに力が入っていた肩の力が抜け、「ふっと」軽くなることもあるものです。

親はみな、子どものことを一番に考え、子どもの成長について真剣に考えています。子どもたちも、両親の姿を見ながら、学校や社会の空気を吸って、それぞれの環境の中で一生懸命頑張っています。そして、子どもは、両親だけで育てるのは、とても困難ですから、昔から社会全体、みんなで育ててきました。

「数学塾むれ」は、塾を始めてから38年、たくさんの親子を応援してきました、これからも社会の大人の一人として、お子さんとお父さん・お母さんを応援してゆきます

数学塾むれ 塾長 池見(いけみ)恒則(つねのり)

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そもそも、親になるための教育を受けてきた人はだれもいませんから、親は、自分が子どものとき、自分がしてもらったことを思い出しながら子育てをするものです。しかし、親たちが子どもだった時の環境と、子どもが生きている現在は違っていますから、子育てをしていて、迷ったり、悩むのは当たり前です。それでも昔から多くの子どもたちは普通に大人に育っていきました。それは、子どもは、親の手だけではなく、社会のいろいろな人の手で育てられたからなのです。

昔から「這えば立て立てば歩めの親子ごころ」と言われてきたように、親はいつも子どものことを心配してきました。「心配」とは、心を配ることつまり、子どもの成長を祈り、子どもの心を思いやることなのです。しかし、だんだん、応援したり、励ます気持ちが強くなり、「こうなれ!」「ああなれ!」と子どもの成長する姿を思い描いて、子どもにそうすることを強いるようになることがよくあります。それは、先が見えにくくなった今の社会の中で、子どもが将来ちゃんと生き抜いていってほしい、勝ち抜いてほしいという、とても自然な親の気持ちです。

しかし、子どもは、親とは違う人間ですから親の思い通りにならないのも自然です。親の思い通りにはならないとわかっていても、親は、子どもが思っている姿と違って見えるとき不安になるものです。そのとき、「どこかで間違った?」と原因を考えますが、その時、親と子どもは違っているのが自然だということを忘れていることがよくあります。

子どもたちが育っている今の社会はどうでしょう? 核家族が進み家族の人数も3~4人になり、両親共働きの家庭も増えました。さらに年々雇用状況も悪くなり、格差も広がり、暮らしが不安定になり、先行きも見えにくい社会になってきました。子どもたちが毎日暮らしている学校はどうでしょう? 不登校・体罰・いじめなどの問題は一向に改善していないどころか増えています。そして教師の数は減り、仕事の量も質も増え「心の病」を患い、休職する教師も増えています。学校はこの40年で、子どもだけではなく、教師にとってもますます、ストレスフルな状況になっているのです。

そんな中で、ほとんどの親は、子どものことを一番に考え、子どもの成長について真剣に考え、頑張って働いています。子どもたちも、両親の姿を見ながら、学校や社会の空気を吸って、それぞれの環境の中で精一杯暮らしています。それなのに親子で対立・行き違いが起きたとき、親か子どものどちらかが悪い(間違っている)と考えるのは間違っているというか、早計過ぎると思います。そして考え始めると、さらに何とかしようするものです。でも、何とかしようとすればするほど、親子の関係(状況)が悪くなるものです。

そんな時、親とは違う存在(ナナメの関係)が、悩んでいるのは自分だけではないことを教えてくれたり、別の見方・考え方もあることを教えてくれたり、目の前のことしか見えず、知らないうちに力が入っていた肩の力が抜け、「ふっと」軽くなることがあるものです。皆さんも、自分一人で抱え込まず、誰かに悩みを話したり、経験者の話を聞くなど人の力を借り、同時にお子さんの声にも耳を傾け、焦らないで、ゆっくり、お子さんの心に寄り添い、見守ってほしいと思います。

私は、出会った親たちから子どもを心配する言葉を聞き、子どもたちからは、学校が嫌になったり、逆に、学校が大好きという気持ちを聞くことができました。また、私の小学4年生から不登校になった息子と、一日も学校を休まなかった娘からも、話を聞くことができたので、塾を38年間も、やって来られたと思っています。どの子どもたちも皆、いろいろな人たちと出会い、いろいろな人たちの力に支えられ、その子自身の道を見つけ、歩き始め、今も元気に、時には悩みながらも、普通に自分の足で、歩んでいます

「数学塾むれ」は、これからもたくさんの大人の一人として、お子さんとお父さん・お母さんを応援してゆきます。

数学塾むれ 塾長 池見(いけみ)恒則(つねのり)