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「宿題」とは?(その5)

朝日新聞(5月28日付)で「時間が足りない子どもの『悲鳴』」という大きな見出しが目に入ってきました。リード文には「終わらない、難しい、徹夜した。学校の宿題をめぐり、子どもたちからそんな『悲鳴』が上がっています。昔だってそうだった…とは、どうやら言えないようです。宿題に今何が起きているのでしょうか。現場と専門家を訪ねて聞きました。3回にわたって掲載します。」と書いてあります。私が気にしていたことが紙面全面を使って書かれていたのでびっくりしました。



公立中学校教員1694人が回答した調査では、宿題の内容で最多は「学校指定の副教材、問題集」で87%(前年比1ポイント増)だったが、「作文やレポート」は43%(前年比14ポイント増)「調べ学習」は38%(前年比17ポイント増)だった。中学校で21年度、高校で22年度から学習指導要領は変わり、自ら考える力を養う「探究的な学び」を重視するようになりました。21年度から始まった大学入学共通テストでは、資料を読み込んだり批判的に考察したりする問題が増えています。



最近の宿題のパターンをある個別指導の進学塾がまとめたところ、

  • 大学入試レベルの問題がそのまま高校1・2年生の宿題になり、提出後もフィードバックがない。
  • 定期試験前に大量の問題を解くことを課される。公立校でも見られ、内申点の参考にされることがある。
  • 長期休み前に分厚い問題集を渡され、丸ごと宿題になる。私立中高や公立進学校で見られ、基礎から難関入試レベルまで様々な問題を一様に解かせる。
  • 理科や社会で「調べる」「考察する」系の宿題が増え、時間がかかる。

と、報告しています。



ある私立高校では、国語で読んだ教材のあらすじを、2~5分の動画にして提出する宿題が出されている。出来栄えが成績に大きく反映されると、先生から説明を受けているので、アニメーションやBGMも入れ込む。提出までに1,2週間あるが、毎日小テストもあり、自宅で取り掛かるのは早くても提出の2,3日前で、徹夜で作ることもあるといいます。またある都立高では、グループワークの宿題が科目によって毎週出され、たとえば英語では、SDGs(持続可能な開発目標)などについて、1週間後に英語でグループ発表する宿題が出る。クラスメートと調べたり、考えをまとめたりしなければならないが、共同作業をする5人の予定は、午後11時~午前1時ごろになり、ほかの宿題も全て終えて床につくと、深夜2時を回っているといいます。また、ある私立中高一貫校に通う中3の生徒は、理科の実験が終わるたびにリポートの宿題が出る。実験のやり方が書かれたプリントをまとめて写し、考察を加えてまとめる。2時間以上かかることもあり、「自分が知っていることをただ写しているだけの面もあるから、身についている感じがあまりしない」と話しています。



私は、今の子どもたちの「宿題」がこのようなことになっていることを知りませんでした。ビックリです。これで、自ら考える力を養う「探究的な学び」ができると考えているんですかね?