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AI時代のアンラーニング

【アンラーニングとは、自分が身につけてきた価値観や常識などをいったん捨て去り、あらためて根本から問い直し、そのうえで新たな学びにとりくみ、すべてを組み替えるという「学びほぐし」の態度をいいます。】



先月「ChatGPT」の出現で、私たち「科学の時代20世紀の人間」の思考が根本からひっくり返った感じがしますと書きましたが、その後TV・新聞で、毎日のように報道され国中の話題になっています。その報道を見て、私には想像ができないほどいろいろなことが起きるんだなと感じています。ある日You Tubeを見ていたら、あのソフトバンクの孫正義氏の弟の孫泰蔵さんが書いた本が目に留まりました。本のタイトルは『冒険の書』で、副題が「AI時代のアンラーニング」となっていました。



彼は、地方の進学校で、一生懸命勉強して東大に入ったそうですが、結果として卒業後一度も「東大卒」の資格を使う必要がなかったインターネット関連の世界で生きてきた起業家であり、投資家です。しかし、その活動は多岐に渡っていて、子どもに創造的な学びの環境を作り出すための事業などもしています。この本は、「学びって本来はすごく楽しいことのはずなのに、どうして学校の勉強はつまらないのだろう? 人生は本来すごくワクワクするもののはずなのに、どうしていつも不安を感じながら生きてゆかなければならないのだろう? そんな疑問で頭がいっぱいになりました。そこでこの疑問の答えを求めて、行くあてもなく探求の旅に出ました」と言う文章で始まっています。内容は、「AI時代を迎えるにあたって、私たちは新しい時代とどう向き合ってゆけばよいのか?」ということが書かれています。



その中で、私の目に留まったのは、親鸞の「悪人正機」について書いているところです。彼は、いろんな高校や大学で「企業論」と言う講義をしたことがあり、その時に学生たちに「親の言うことは聞くな!」と言っているそうです。そして、そのたびに崩れ落ちるくらい泣く子がいたりするのを見て、「ああ、親の無言の束縛に苦しんでいる子がけっこういるんだぁ…」と実感してきたそうです。もう一つは、「教育は人間のあらゆる活動の中で最も心が広いものであるべきです。【教育】という言葉は(教え、育む)と言う意味ですが、僕はこれを(学び合い、育み合う)という【学育】という言葉に言いかえたいと思っています。」と言っているところです。



ここ数年私は、活字を読む力が衰え。めったに本を読むことはなかったのですが、久しぶりに本を買って読みました。私とは全く違う世界の、そして私より若い人の中から、こういうことを上手に分かりやすく表現してくれた人が現れてきたことに、感動しています。