「宿題」とは?(その3)
今回は、宿題を出される生徒の気持ちになって考えてみました。
【肯定的な受け止めの生徒】
- 家では、何を勉強したらよいかわからないから、宿題があってよかった。
- 先生は自分のことを気づかってくれていると感じられる。
- 先生に褒められる(○を付けてもらえる)のがうれしい。
- 家で勉強しないと怒られるから。
- 宿題があったほうが、親から何も言われないのでいい。
【否定的な受け止めの生徒】
- 家に帰ってからも、なんで勉強しなきゃならないの?
- こんな易しいこと、どうして何回もやらなければいけないの?
- やりたいこと(ゲーム・You Tube・サッカーなど)をする時間が無くなるからいやだ…。
- 授業を聞いていないから、わからないことをどうやればいいの?
- 授業で分からないことなのに、どうやればいいかわからない…。
- こんなにたくさんあったら、とても終わらない…。
- 塾にも行っているのに、学校の宿題なんてやる間がない…。
- 先生はやらせるだけで、やっても何も見てくれないのに、やって行かないと先生に怒られる…。
- 家では親から「宿題はやったの!」とうるさく言われるからいやだ…。
【適当にごまかす生徒】
- 宿題をやった「ふり」をしていれば、親は何も言わない。
- 提出すればいいだけだから、適当に書けばいいや。
- 答えを早く書く方法を見つけた!(漢字の書き取りの際に、まず篇だけ書くなど…。)
- 寝る前に解答を見て、写せばいいや。
【私の感想】
宿題と言っても様々ありますが、ここでは「算数・数学」に限って考えています。肯定的な感想を持つ生徒は、10%くらい、40~50%の生徒は、肯定的でも否定的でもない、30~40%くらいの生徒が否定的かなと想像します。教師と生徒のずれを埋めるのが教育なのかもしれませんが、私には忙しい中で宿題を出す教師の苦労も、それをやらされている生徒の苦労も報われない行為に見えます。朝日新聞(1月29日付)で、『子どもたち、眠れてる?』という特集記事が載っていましたが、子どもたちは、睡眠時間の短かさが指摘されるくらい今忙しい生活を送っています。「宿題は、とてもつらい」と感じている子どももいます。次回はそのような生徒に的を絞って考えてゆきたいと思います。