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「宿題」とは?(その2)

「宿題」を改めて国語辞典で引いてみました。「学校などで、家でしてくるように出す問題(岩波国語辞典)」と、書いてあるだけでした。「家でしてくる」ということは、どれくらいの問題なのか考えてみると、子どもが帰宅してから寝るまでの時間内で終わる程度の内容・量と考えるのが妥当と思います。学年によっても個人の能力によってまちまちで数値化できないと思うのですが、インターネットで調べてみると…、

デューク大学のハリス・クーパー教授が有名です。「小中学生の宿題は成績向上に効果なし」と誤読され、当時話題になったのですが、原文には実際には次のようなことが書かれています。



  • 量が多すぎる宿題は、学力の向上に対して逆効果
  • 量とは10分ルール(1学年*10分)で、それを超えると多い
  • 宿題は重要であり、小学生よりも中高生の方が効果的
  • 小学生の場合は学力向上よりも、学習習慣の確立に効果がある

と、いう記事が載っていました。この人は、脳神経学の専門家ということですが、「高校生は2時間以上の宿題は成績を下げる」とも言っているそうです。



この文章を読んで、中学生なら60分から90分くらいですし、高校生でも2時間以内に終わる程度ということになるので、私は「そうだよね!」という感じになりました。私が心配になっている「宿題」は、睡眠時間を削らなければいけなくなっている量です。一体なぜそのような「宿題」が子どもたちに課せられるのでしょうか? いろいろ考えてみました。



  1. 時間数が限られているので、生徒の家庭での時間も使わないと終わることができない。
  2. 時間内で終わることができる生徒もいるので、終わらせることができない生徒には、もっと努力してほしいという意味で、家でもやってもらう。
  3. 「宿題」が家で終えることができるかどうかではなく、「ここまでは授業が終わったこととする」と、知らしめる。
  4. 授業の内容がわかるかどうかより、先生の指導に従う(提出すること)が大切。従わない生徒には、「罰」を与える意味で、「宿題」をさらに出している。
  5. 宿題を出さないと、指導に熱心さがないと思われるので、先生の「熱心さ」を示すために「宿題」を出している。
  6. 授業の中では取り扱わない応用問題・受験問題など「力のある人はやってみてほしい」と投げかける。


などなど、教師の立場で思いつくことを挙げてみました。そのほかに生徒や親の立場からも望む理由があると思います。しばらくは、出す側・やらされる側それぞれの思いを考えてみます。