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人はみな自分ファースト?

コロナ禍の中で、入試シーズンが本格的に始まりました。今年は、試験そのものが行われるのか? 書類選考だけで行われるのか? などなどいろいろな情報があり、多くの受験生たちを悩ませています。今から60年ほど前、「受験戦争」や「四当五落 = 睡眠時間が4時間なら合格できるが、5時間も寝ると落ちるという意味」と言う言葉が生まれたり、「受験生ブルース」と言う流行歌が流れたりしたものです。当時、私は中学・高校生でした、そのような社会の空気を一杯吸っていました。しっかり勉強して、受験に【失敗】しないようにしなければいけないと思っていました。


受験生のなかには、受験とは「自分の人生を切り開くものである」というより、「失敗したら自分の希望の道に進むことができない」と考える人もいました。自分が進む道はどういう道なのか? よくわからずに、社会や親が「いい」と勧める学校に合格することが目標になることも多かったので、合格してから後悔することもありましたし、合格できず絶望して命を落としてしまう若者もいました。6世紀に受験(科挙)が生まれてからずっと変っていなかったし、今も続いていることなんです。


そういう受験を勝ち抜くために進学校というものがたくさん生まれました。Webページを見ていたら、東大合格ランキングでベスト10に入る学校の校長先生の言葉に目が留まりました。その先生は「受験は、突破しないと世界が開けないような壁のようなものです。私は、さなぎの時代と呼んでいます。蝶になって羽ばたく前には、必ず硬い皮に包まれたさなぎの時期がある。不思議なもので、外から皮を破る手助けをしても蝶にはなれません。自分で食い破ることが必要なんです。これから受験に挑むみなさんは、萎縮せず、可能性は無限にあるというつもりで、まずは向かってみましょう。」と書いていました。


今まで、私にはずっと進学校の考え方がよくわかりませんでした。子どもの成長を一番に考えた教育というより、調教という固定観念があったのです。受験の時期はさなぎの時期という言葉に私は「なるほど、さなぎの時代か!」と納得してしまいました。それならば、鉢巻きを締めて、皆で「頑張るぞ!」と叫ぶ姿もありうるなと。


私は子どもの時代(受験の時代)を、鳥のことをほとんど知らないのに、禅の言葉【啐啄同時(そったくどうじ) = 鳥の雛(ひな)が卵から出ようと鳴く声と母鳥が外から殻をつつくのが同時であるという意味】と重ねて考えてきました。校長先生は、蝶の世界、私は鳥の世界から、人間の子どもの成長のことなのに、自分の思いを表す言葉を見つけていたのです。そういえば、昔「鉄は熱いうちに打て!」という言葉から、子どもの躾を語っていた人もいたことを思い出しました。言葉は、自分のイメージに合ったと思ったもの選んで使って、自分はわかった気分に浸っていただけなんだ。語られてきた言葉は、どれが正しいとか、間違っているとかではなかったんだと気がつきました。