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アップデートしましょう!

「今年の夏は暑いですね! ちゃんとクーラー使ってる?」という会話を何回したかわかりません。何年か前なら「私たちが子どものころは、扇風機もなかったから、窓を開け、首にタオルを巻いてすごしたもんだ! ところが、今の若いもんは、軟弱だからすぐクーラー入れる!」などと、説教する年寄りがいたものですが、さすがに今年は「気が付かないうちに熱中症になるから、暑いと感じたらすぐクーラーを入れて身を守りましょう!」とみんなが言うようになり、クーラーを使いました。今年は、私たち大人にインプットされている夏の暑さに関するデータが、古くなったのでそのままでは危険だし、今はクーラーがどの家庭にもあります。自然環境も、日常生活の家電環境も、今はすっかり変わっているので。ですから、暑さから身を護るために、今の正しいデータをアップデートして「熱中症にならないよう気を付けましょう!」と呼び掛けるようになりました。



夏の暑さに対しては、どちらの主張が正しいかということにこだわることなく、とにかく『現実』を受け入れ、身を護ることを優先することでスムーズに変化が進みました。しかし、それまで『当たり前』と思っていたことを、新しくするように変化させることはなかなか大変です。なぜなら、それまでの普通と考えられていたことを続けようとする人たちは、過去のデータに基づいた自分の経験にこだわり、変えようとする人たちのことを「軟弱だ!」「甘えている!」「贅沢だ!」などという言葉で、否定します。また、変えようとする人たちは「現実を見ろ!」「頭が古過ぎる!」などと、変わろうとしない人たちを否定することがよくあります。このようなことは、社会の中でたくさん起きています。先月のお知らせで書いた『Stopp min Kropp!』もそうです。自分たちが若かった時、当たり前と思い、当たり前にしてきたことが、ときが経ち、社会が変わっていることに気が付かないまま、昔と同じ振る舞いをしていたら。いろいろトラブルを引き起こしてしまうことになることがあるのです。



夏の暑さに対する対応の変化では、あまりトラブルになることがなかったのは、どちらが正しいかなどと議論する間もなく、変化した現状をありのまま受け入れるしかないし、また『クーラーを使う』ことが、お互いにとって安心できたからなのです。ここでは、互いに【否定】することが起こらずに、ことが進んでいたのです。それは、みんなが「本当に暑いね!」という「暑さ」だったことと【正しさ】云々より、まず【命】を護ることが大切と、みんなが考えたからです。『夏の暑さ』の原因について社会構造など色々考えなければいけないことがありますが、身の回りで変化していることをまず、受け止め、その変化に応じた振る舞いをすることをみんなが受け入れたのです。



今起きている様々な変化に対するトラブル(同性婚・夫婦別姓・原発・外交など)がありますが、今自分が持っている情報を、アップデートすることが大切だと思います。そして、できればお互いが「楽になる」所を見つけるようしてゆければいいのですが…。